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雪の上のラブレター 10 (健人 X あやね)

最近の話、PCの前で一人でにやついてしまうことが多くて、
仕事中にはできなくなってしまいました……
電車などはもっての他、もっぱら、家でやっております。
今日は風爽は登場しません。




「うわ、ちょっと風、強いね」
ゴンドラを下りた途端、あやねが目を細めた。

スキー場の頂上には、少し風が吹いていた。
吹き付ける風に雪が舞い上がり、いくつも吹きだまりを作っている。

健人は帽子を深くかぶりなおした。
「このくらいならへーき、へーき!」
いつもの明るい調子だ。

「見てよー、あやねちゃん、すっげー景色いいよー!
それにホラ、ずっと遠くまで見えるよー」
健人はいつもより上機嫌ではしゃいでいる。
遠くに真っ白な山々が、いくつも連なっているのが見えた。

「ねえ……なんで、そんなにテンション高いの?」
機嫌が良すぎる健人にちょっととまどいを感じる。

「えっ?」

「なんで、そんなにはしゃいでんの?」

「そりゃ、決まってんでしょ! 
あやねちゃんと一緒なんてさ。
こんないーとこに一緒に来てるなんてさ。
こんなきれいな真っ白な世界にいて、
景色いいよーなんて会話して、
もお、俺、今ここにいる誰よりも幸せよっ!」
顔をほころばせながら楽しそうにニコニコしている。

「そんな風に喜ばれると……困る」

「困る? 困るって?」
健人がきょとんとした顔をした。

「ホラ、あたし……素直じゃないから。
……どうしていいか、分からなくなる」
普通、かわいい女の子はこういう時、素直に喜ぶんだろうけど……

「そっか、じゃあ、俺と一緒によろこぼっか」
健人が自分の手をとって横にぶんぶんとふった。

「ほら、なんか楽しくなってこない?」
楽しくてたまらないという顔で笑いかける。

健人の楽しそうな顔をみてると、
自分の気持ちもだんだん温かくなってきて、
「ふふふっ」と、
自然に笑みがこぼれてきた。

林の中の中級者コースを通っていく。
カーブを抜けると、目の前に見晴らしのよい広いコースがあらわれた。
広々とした場所に出た瞬間、突然氷のような冷たい風が、上から吹き下ろしてきた。

あやねがぶるっと体を震わせた。
「うわっ、ここ、さっむーい! ちょーほっぺた冷たいんだけど」

「大丈夫?」
健人はスキーグローブをはずして、あやねのほっぺたを
両手で包み込んだ。
「ほら、こーするとあったかいでしょ」

「ちょっ、健人、手、冷たくなるよっ」

「いーよ」
健人の穏やかな目にじっとみつめられた。

「……あっ、もう、大丈夫! ありがと!」

なんだか、落ち着かなくなって、健人の手を振りほどいて、
あわてて向こうをむいた。
健人にじっと見つめられていると、
あの愛情のこもった瞳でじっと見られると、
なんだろう……なんだか、胸の奥のほうがざわついてくる。

「しかっし、ここホント風、強いわ、
早く、別のこと、行こっか」
さぶっと言いながら体を小さく、縮ませた。

バインディングを装着しようとした時、
「あやねちゃん、ホラ」
見ると、健人が両手を大きく広げている。

「なに?」
「なにってホラ、あっためてあげるから、おいで~」
両腕を大きく広げたまま、手のひらをひらひらさせて、手招きしている。

「ちょっとー! 何、いってんの、こんなとこで!」
「えっ? こんなとこじゃなきゃいいの?」

「そっそういう問題じゃ……」
思わず、あやねは赤面した。
もう……いつも、いつも何だかやりにくい。
すっかり健人のペースにのせられている。
あたし、どっちかっていうといつも自分のペースでいるのに……

「ホラホラ、早く~」
周りの視線を気にしながら
健人の前におずおずと進んでいく。
あと、2~3歩で体がくっつくという所で
健人の腕が伸びてきて、ぎゅっと抱き寄せられた。

「ちょ、ちょっと、人が見てるよ」
あわてて手をばたつかせたが、しっかりと強い力で抱きしめられている。

「いいんだよ、見せたいやつには見せとけばさ」
いかにも嬉しそうな声が頭の上から聞こえてきた。

「ちょ、ちょっと苦しい……」
一瞬、体が解放された。
だが、体を離されてほっとしたのもつかの間だった。

にっこりと笑いながら、
「はい、あやねちゃん、腕、こうね」
健人の胸の前で折りたたんでいた
両腕をぐっと広げられた。
そのまま腕を健人の背中にまわされ、健人を抱きしめるような格好をさせられた。

「ちょっと、恥ずかしいんだけど……」
強引に回された腕を、背中からはがして、だらんとさせた。

再び笑い声が聞こえてきて
「ホラ、腕、しっかりね!」
ちゃんと抱きしめろというばかりに腕を回された。

あやねはしばらくその姿勢のまま動けなかった。

もう、健人には負けるなあ……
照れくさくて顔があげられない。

どうして、健人はこんなに優しくしてくれるんだろう。
私、まだ健人に好きだっていってないのに……
でも、こんな風に気持ちを伝えられるの、
ちっともイヤじゃない。
私もいつか、健人に気持ちを伝えられる日、くるのかな……?
健人の背中に回した手に思いをこめて、ぎゅっと力をいれた。












拍手コメントお礼
いちゃいちゃ様
いちゃこらお好きですか! 私もなんですよ!!
いちゃこら好きな方いてうれしいです。
この作品では風爽にはいろいろいちゃこらさせたいと
思ってますよ~!

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