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雪の上のラブレター  4 

今日はまちにまった『君に届け』19巻の発売日です!!
18巻が終わった後、長かった……。
私は別マは時々しか購入しないので、
ホント、楽しみですよ~








「スノボ? 行くよっ! 絶対行くよ!」
学校で爽子から旅行の計画を聞いた千鶴は大喜びだった。
そのままダダダッと龍の席まで走りよる。

「龍も行くよね、もちろん行けるっしょ?」
じりじりと龍に迫っている。

「いいよ。 もう決めちまってんだろ」
千鶴の様子に龍は肩をすくめながら、
やれやれといった顔をしている。

「あ、あやねちゃんはどうかな?」
と爽子が問いかけると、

「うーん……どうしようっかなあ。
特に用事はないんだけどさ。
よく知らない先輩なんだよね」と、
アゴに手をあてて考え込んでいる。

「何、何? 聞こえたよ~。 スノボ行くの? 
俺、得意だよ~。
あやねちゃんが行くなら、俺も絶対行くからね!」
会話を耳にした健人が、ひょいとあやねのうしろから顔をだす。

「ちょっと、待ってよ健人! まだ決めてないんだけど!」
慌ててあやねがいったが、
「じゃあ、今決めよっか。 
決・ま・り! うーん、楽しみだなあ」
結局どんどん話が進んでいき、
6人全員で参加することになった。

その日の放課後、爽子はウキウキした足取りで階段を下りて図書室へ向かった。
昨日、お父さんに旅行のことお願いして良かったな……
私がみんなと一緒の旅行に誘われるなんて、信じられない。
しかも今まであんまり知らなかった人たちと一緒なんて、
すごいことだよね。 しかも今度は大人数で。
……前の私からは考えられない。
たくさん、楽しい思い出、いっぱい作りたいな……

図書室に来たのはスノーボードの本を探すためだった。
スキーは父親から教わったし、
学校の授業でもやったことがあった。
だが、スノーボードは今回はじめての挑戦である。

「えっと、スノーボード、スノーボード」

みんなに迷惑をかけないようにと、
何か役に立ちそうな本を探す。
ふと、手に取った本の表紙は、
かっこよく滑っている男の人の写真だ。
ゴーグルをつけているので顔は分からないが、
なんとなく風早の顔立ちに似ているような気がする。

風早くんがスノーボードするとこ、見たいな。
きっと、かっこいいだろうなあ……。

風早くんに正直に気持ちを伝えてから、
一緒にいても大分緊張しなくなってきた。
それでも、突然、体がぶつかっちゃたり、
急に距離が近くなったりすると、
相変わらず焦って、顔が見れなくなっちゃう……。
そんな私に、風早くんはただ黙って優しく接してくれる。
私が目をそらしちゃっても、
仕方ないなって顔して、優しく笑っていてくれる。

ぼんやりと考えながら、たくさんの本を抱えたまま歩く。
本棚の角をまがったところで、どしんと誰かとぶつかった。

「きゃ、す、すみません」
バラバラと下に落ちた本を拾い集める。

「あれっ! 君、昨日の……」

声をかけられて顔をあげると、
昨日、橘たちと一緒にいた相沢の顔があった。
……えっと確か相沢さんだっけ?
橘さんの彼の弟さんっていってた?

「えっっと、名前、確か……」
爽子の名前を覚えてないようで、
相沢は頭に手をあてて考えている。

「黒沼です。 黒沼爽子です」
「そっか、爽子ちゃんだ、何これ? スノボの本じゃん。
えっー? これ全部??」
落とした本に目をとめたまま、相沢は驚いた様子で爽子に尋ねた。

「ハイ、あの、やったことなくて。 本を見ておこうと思って」
「へえ……、すっごい熱心なんだねー」
目を丸くして感心している。

相沢が落ちている本を一緒に拾い上げてくれる。
たまたま偶然に相沢の手が爽子の手に重なった。

「きゃ!」

爽子が急に手を引っ込めたため、
またバラバラと本が散らばった。

「す、すみません……」
うろたえた様子で爽子は、もう一度本をかき集める。

相沢は一瞬ポカンとしていたが、
やがてふっと理解したように意味ありげに笑い、
もう一度本を拾うのを手伝ってくれた。

そして思いついたように
「良かったら、俺、今空いてるから、スノボーの事、
ちょっと教えてあげようか?」
と誘ってきた。

「え? そんな、ご迷惑は……」
「いいよ、いいよ。大丈夫。さ、座って」

慣れた手つきでさっとイスをひかれ、
どうぞ、どうぞと座らされた。
自分は爽子の隣にすとんと腰かけた。

本の解説をする相沢の隣で爽子は真剣な顔をしながら、
うんうんとうなづいて、メモをとる。
そんな爽子の様子が物珍しいのか、
相沢はクスッと笑い声をあげる。

なんだろうと顔をあげると、
にこにこした顔をして、相沢が自分の顔をじっとみつめている。

「いや、爽子ちゃんてさ、なんていうか、
すごく真面目っていうか、……一生懸命なんだね。
俺の周りには、いないタイプだわ」

くすくすと笑いながら顔をみつめられて、
爽子はなんだか、無性に恥ずかしい気もちになった。

気まり悪そうに顔を赤らめていると後ろから、
「黒沼? ここにいたんだ」
と、聞きなれた優しい声がした。

「風早くん! もしかして探しててくれた?」
「うん、一緒に帰ろうと思って」

相沢が「やあ」と笑いかけた。
相沢の顔をちらりと見て風早は
「ども」
とそっけなく一言だけ挨拶を返した。

「黒沼、もう帰れる?」

爽子がちょっと伺うように相沢をみる。
相沢があいづちをしたのをみて、爽子は安心したように帰り支度をはじめた。

ぺこりと相沢に頭を下げ、爽子が図書室を出ようとした。
その時、隣に風早がいないのを見計らって、相沢にこっそりと耳打ちされた。

「明日の放課後も教えてあげるよ。また、おいでね」

爽子が、えっ?という顔をして相沢を見ると、
にっこりと笑っている。

明日も教えてくれるって……いいのかなあ。
なんだか、とても親切な人みたいだけど。
スノーボードのことも良く知ってるみたいだし。
でも、あんまり迷惑かけちゃいけないよね。
しっかり本を読んどかなきゃ……

出口でもう一度後ろを振り返ってみると、
相沢がにっこりと笑って片手をあげている。
もう一度挨拶をして、図書室を後にした。






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Re: やばくない?

じぇぐさま

いつも楽しいコメ、ありがとうございます~。
爽子はしっかりしてるけど
無頓着なとこありの
アンバランスなキャラですよね。
風早はイケメン、爽やかクンなので暴走も私的にはOKですよ!

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君に届け大好きな管理人です。仕事の合間に少しづつ、UPしております。 ブログ拍手重視しておりますので、お楽しみ頂ければ、拍手頂けると、日々の励みにさせていただきます。 又、日々の中、努力しながら生み出している作品です。無断転載、複製などは固くお断りいたします。 中傷は困りますがコメント歓迎です。初めての方でも作品の感想などお気軽にどうぞ。

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